私が見た、聞いた、感じた事と、その夢と。
昨日から始まった24時間テレビ。
今年はどんなドラマをやってくれるのか、ちょっぴり期待した自分がいました。
コロナ前まで、24時間テレビは見ない人間でした。見ない、というか付いていれば見るが、特段気にしない、という感じ。
コロナ前までの24時間テレビを見てても正直良い気持ちはしなかったんです。
お涙頂戴モノが多くて、病気の事とか感動モノに仕上げて。実際そんな生温いものでは無い事を私なりに知っているから、興味が持てませんでした。
でも、今思えばこの機会にこれくらいの事をしないと、関わりを持ったことの無い人は知らないまま終わるのかもしれない、と思うと必要だったのかな、と思ったり。
ちゃんと見始めたのは昨年からです。昨年のドラマは、志村けんさんの追悼の意を込めて…という感じのドラマでしたね。
昨年から少し変化が見えた24時間テレビ。今年も期待してました。
そして、今年のドラマの題材は、「ヤングケアラー」のこと。
きっと、ヤングケアラーという言葉を、昨日のドラマで初めて知った人も多いのではないでしょうか。
どれ程の人が、この国が抱える深刻な問題であると認識してくれたかは分かりません。
しかし、紛うことなき事実なわけです。
昨日のドラマに出てきた子達のそれぞれに抱える事情……
例えば、母親が酒を飲んでばかりだったり。
例えば、シングルで親が帰宅するまで下の子供たちの面倒を上の子が全て見たり。
実際にある事なんです。
他にも、病気を抱える親を支える子ども達、兄妹児のケアを上の子が支える、などもヤングケアラーの中に入ります。
中学時代、凄く足の早い男の子、T君という子がいました。
T君は凄く細い、でも運動が得意な子でした。
ただね、ある時気づいたんです。毎朝、朝食を食べてこないこと。
「朝ごはん食べたー?」
と、私が聞いても「食ってねーよ」と返ってくる。
お昼になれば、そりゃお腹は空きます。
給食の時間。
よく男子がやるおかわりの取り合いを彼はめちゃくちゃ真剣にやってました。
そりゃあもう全部食べ切るぐらいの勢いで。
その時はまだ、彼が抱える裏側の世界をまだ知りませんでした。
ここから先、実は本人から聞いた話ではありません。
多少、違うところもあるかもしれませんがお話します。
T君には下にたくさんの兄妹がいます。
そしてその全員を面倒を見てるのがT君でした。
料理、家事、勉強……。
定期テストが近くなれば勉強もしなければならない。
彼には寝る時間も惜しかったことと思います。夜中まで勉強したりだとかで、兄妹たちの勉強を見たり、朝ごはん作ったり。
T君は朝食を食べなかったのではなく、食べれなかった、だったのです。
その時に私が思ったのは、それを表に見せなかった彼の凄さと同時に、やるせない思いになったこと。
卒業した今、彼がどうしているかは分かりません。
T君以外にも、親の介護や兄妹児の医療ケアをしている友人を沢山見てきました。心臓病児の親御さんやお子さんとの繋がりがあったから、知ることが出来たことだと思っています。
2021/08/22 続く。